社員紹介「こたえる・ならべる・つなげる」プロフェッショナル

40代執行役員の100年計画。

面接の日、この会社に絶対入りたいと思った私には
この会社を「絶対入りたい会社」にする責任がある。
石井史朗
●当社に入社した経緯は?

証券会社に勤めていたものの「よりお客様目線に立った提案ができる仕事に就きたい」との思いから転職サイトに登録したところ、程なくして当社からオファーが届きました。不動産鑑定業界については全く知識がなく、ノーマークだったので、どうして自分に声がかかったのか思い当たらず、正直驚きました。面接に行ったところ、初回から副社長や人事部長などの偉い方が3人も同席されたので、とても緊張しました。でもいざ始まってみると、拍子抜けするほどフランクで、話しやすい雰囲気だったので、私も自然体で、自分の仕事に対する考え方や将来の希望を語ることができました。

面接日はたまたまボクシングの世界タイトルマッチの翌日だったんですが、途中からは面接そっちのけでその話題で盛り上がってしまうほどリラックスした雰囲気で、私は自分を仲間として迎え入れてくださっているような温かみを感じて、「この会社にぜひ入りたい」と熱烈に願ったのを今でも覚えています。

石井史朗
●不動産調査の業務内容と、必要なスキルについて教えてください。

不動産調査は、当社が世に先駆けて開発したバリュエーション・サービスで、フルスペックの不動産鑑定に対して、目的に応じて判断に必要な評価項目だけを調査してまとめる非常に使い勝手のいいコンパクトレポートです。調査目的は住宅ローンや不動産担保ローンのための担保評価をはじめ、M&Aの際に必要となる株価算定のための資産評価などで、年間47,000件に上るご依頼を承っています。

業務としては、金融機関やM&A仲介業者などのお客様から依頼を受け、全国200名以上の協力調査員と連携してレポートを作成します。調査結果については依頼目的を十分叶えるものかどうかを精査して、必要に応じて追加調査を行ったりもします。納品後も、アフターフォローはもとより、お客様の目的に沿った新たな提案を行う場合もあります。不動産の知識をはじめ、業務に必要な知識は多岐にわたりますが、入社後に習得できるため、入社の際には多くの知識や特別な経験などは必要ありません。

ただし、お客様の要望を聞いて、どのような調査が必要とされているかを描き出し、それを協力調査員に正確に伝えるためのコミュニケーション能力が不可欠です。また大量の案件をチームでこなさなければならないので組織に適応する協調性も必要です。そしてさらなる成長を目指すには、高い効率と業務品質を追求する姿勢とか、常に不動産を取り巻く状況にアンテナを張り、時代を読み取るための努力を重ねるなどといった継続的な自己研鑽を行う資質も必要です。

多様なスペシャリストを抱えて、縦横無尽のサービスを
提供する当社における、人材育成の新たな可能性。
石井史朗
●職場の特色とマネジメント上、必要とされることは?

調査第一部には17名の社員がいて、そのうち10名が女性です。意図して女性を積極採用したわけではないのですが、男女問わずその時々に求める人材を採用していたら、徐々に女性比率が高くなり、活躍する女性が目立つようになりました。

当社の仕事における役割や活躍度合いといったものは、性別による差というよりも個人差の方が大きいと思います。ですから、性別差を前提にマネジメント上、特に留意したり工夫していることはありませんが、個々人の相対的な価値観や得手不得手を前提に、できる限り適材適所となるような体制・仕組みづくりには力を傾けています。

とはいえ、女性特有の健康上の悩みについては、社内のだれかに相談できる環境や雰囲気を作ったり、業務をフォローできる体制を整えるなど、女性が委縮せずに仕事を続けることができるようにしていきたいと考えています。

その他、長時間労働についても効率化や人材の補充により、かなり改善しました。私が入社した頃は繁忙期には「終電まで仕事」が当たり前でしたが、現在は繁忙期でも残業時間は大幅に減り、通常月では5時間以下になることもあります。

当社には社員自らの取り組みを積極的に評価する仕組みがあり、成果をあげた社員を年2回個人表彰していますが、調査第一部でも「RPAによる業務自動化」や「パート社員向け業務マニュアル作成による業務効率化」などの取り組みが評価され、直近の1年間で5名が表彰されました(うち4名が女性)。

●現状の課題と将来のビジョン

今後の課題としては、中長期的な人材育成への取り組みが必要と感じています。三友システムアプレイザルという会社は多様なスペシャリストを抱えて、資産価値評価というフィールドを縦横無尽に網羅する事業を展開しています。反面、各分野を担う社員のバックグラウンドは悪くいえばバラバラで、人材を育てるための共通したスキームが作りにくい状態にあります。

このバラバラな部分を一本の串に刺せるような形で、社員を育てていける仕組みを作ることが次に取り組むべきテーマだと思っています。取締役の各メンバーも中長期的な人材の育成については優先課題という意識があって、いま具体的に検討を始めているところです。

当社は2020 年 5 月に 40 周年を迎えました。「40 年」を江戸時代に当てはめてみると三代将軍家光の時代(そういえば現在の堂免社長も三代目)。三代目と言えば「長者三代」 や 「三代続けば末代続く」などの言葉が あるように、 企業にとって特に重要性の高い時期といえましょう。偶然ではありますが、この三代目の時期に在籍する者として「100 年後も社会貢献できる企業」の礎を築いていきたいと思っています。